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桜の季節  岩殿観音と比企能員

先日、自転車で高坂の物見山に行きました。

途中にある高麗川の橋から見える、

川沿いの公園の桜が満開でした。

にっさいにある凸版印刷の工場側道も桜並木になっています。

 

越辺川沿いにある、

北浅羽桜堤公園の安行寒桜もまだ見頃でした。

例年ですとソメイヨシノより早く

花が終わってしまいますが、

今年は同じ時期に咲いていました。

川口市安行が発祥の安行寒桜は、

全国でも珍しい寒桜ということで、

この公園は近年有名になっているようです。

ソメイヨシノよりピンク色の美しい花です。

 

 

長い坂道を走って物見山公園に来ました。

坂道をロードバイクで走って来た人たちが

よく休憩しています。

物見山公園の頂上は見晴らしがよく桜もきれいです。

 

その後は先週放送のNHK大河ドラマ 

「鎌倉殿の13人」紀行で紹介された

岩殿観音 正法寺を訪ねました。

参道入口付近にある弁天沼には今回の

大河ドラマに合わせたのぼりが立っています。

この近くにはドラマにも登場している

比企能員(ひき よしかず)

の館跡が残っています。

 

源頼朝の乳母である比企尼は

かつてこの地を治めた比企遠宗の妻で

伊豆へ島流しとなった頼朝を支援していました。

比企尼の甥で後に養子となる比企能員は

その恩もあり頼朝の側近として取り立てられました。

頼朝亡き後は合議制となった

鎌倉殿の宿老13人の一人となっています。

 

 

岩殿観音参道は約50戸の家があり

かつてはそれぞれ屋号がありました。

地元の方が当時の参道図を復元して

各家には旧屋号の表札が掲げられていました。

比企能員ののぼりも立っています。

坂東十番霊場として、かつては

いくつもの旅籠が多くの旅人を迎え

賑わった参道の雰囲気が今も残っています。

この参道に実家がある私のお客様によると、

かつては大東文化大学やゴルフ場もなく

もっと昔の面影が残っていたようです。

当時、小学校まで行くのが遠く大変で、

よく正法寺の境内で遊んでいたそうです。

 

参道から石段をのぼると立派な門が構えています。

 

石段を登り振り返ると参道がよく見えました。

 

境内では桜がきれいに咲いていました。

源頼朝が制定した坂東三十三観音霊場の

10番がここ岩殿観音 正法寺です。

比企氏が帰依したこの寺が

頼朝の庇護を受ける事に繋がりました。

江戸時代後期に建造された観音堂は風格があります。

 

 

堂内には大河ドラマで小池栄子さんが演じている

北条政子の守り本尊の観音菩薩が安置されていました。

 

比企能員は歴史のある岩殿観音を復興しました。

近くには比企能員ゆかりの半官塚や供養碑も残っています。

最近は御朱印を集める若者も多いようですが、

かつて坂東札所巡りで賑わった岩殿観音が

再び脚光を浴びてここを訪れる人々が増えそうです。

 

家部